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“裏街道”の有村智恵が3季ぶりのトップ10

不振にあえぐ有村智恵が、「KKT杯バンテリンレディスオープン」(熊本県・熊本空港CC)最終日、6バーディ、1ボギーの「67」で回り、この日のベストスコアタイをマーク。通算1アンダーとして9位タイに入り、国内では2012年11月の「伊藤園レディス」以来、実に3シーズンぶりのトップ10フィニッシュとなった。

朝方まで降った雨で前日までよりグリーンが止まりやすくなった最終日。30位タイで“裏街道”の10番からスタートすると、前後半で3つずつのバーディを重ね、するするとリーダーボードを駆け上がった。

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国内13勝を誇る有村は、2013年から主戦場を米国に移した。しかし、同年は5位が1回、7位が2回。昨年は18位になったのが最高で、賞金ランキング108位と低迷してシード権を喪失した上、QT(予選会)にも失敗した。今シーズンの主な戦いの舞台は米国女子下部のシメトラツアーとなっている。

一時帰国して国内ツアーに参戦し、今季開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」は24位で終えたが、前週の「スタジオアリス女子オープン」では予選落ちを喫した。一時期の強さを知るファンもまだまだ多い。傍目にも長くなっているトンネルの出口は見えず、本人も「とにかく予選落ちだけはしたくない」と臨んだ今週の地元・熊本開催だった。

今大会も「1m弱のパーパットを4、5回外した」という初日は、「77」で出遅れた。が、「自分が調子のいいときにやっていた練習をしようと、気が済むまでやった」のが奏功し、パッティングの修正とともに、2日目「71」、最終日「67」と尻上がりに調子を上げた。

「2週連続、しかもここで予選落ちするわけにはいかないので、気持ちをすごく強くできた。それで腹をくくれた」と、納得の戦いを振り返った。

また米国に戻り、出場権のある4月30日開幕の「ノーステキサスLPGAシュートアウト」でレギュラーツアーに参戦するほかは、下部ツアーでの戦いが続く。「大変だけど、2年弱で少しずつはステップアップしている。自分のゴルフの内容が変わり、楽しみ」と前向きにとらえている。

2012年の「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」優勝による3年間の国内シード権が今年までありながら、あえて選んだ米国での戦い。自らのブログでは「シメトラツアーは完全に“サバイバル”。ローピングや選手用のロッカーはないし、半分の選手がキャディーを帯同することなく自分でゴルフバッグを(担いで)試合をしていた。アメリカに行ってから何度も感じるのは、いかに自分のおかれていた環境が恵まれていたか」とも記している。

有村は「ただ、アメリカでやりたいというだけ」と、その理由を語った。

「アメリカでも同じプレーができたら…。力をつけていくしかないけれど、いいきっかけになった」。当面、国内ツアーに参戦する予定はない。選んだ道は、荒野の裏街道かもしれないが、どこかには続いている。(熊本県菊陽町/片川望)

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2015年 KKT杯バンテリンレディスオープン



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