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V逸の柏原明日架「制御できなかった」緊張の正体は?

福岡県で開催された「ほけんの窓口レディース」で、大会初日から首位を守りきる完全優勝に挑んだアマチュアの柏原明日架(18歳)は、最終日にスコアを崩して、通算4アンダーの6位タイに終わった。

初めてだったかもしれない。出場したすべてのプロをしのぐ大きな注目を集めて立った1番ティ。単独首位の柏原が放ったこの日の第1打は、右のOBゾーンへと大きく曲がった。木に当たって跳ね返り、なんとかフェアウェイバンカーに戻ったが、「今日は昨日までの緊張感とは違う感じで、1日落ち着いてプレーができませんでした」。続けた「自分の中では想定内でしたが…」に悔しさがにじむ。

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大会2日目まではリラックスできていると話していた柏原だが、優勝のかかった最終日を前に、経験のないようなプレッシャーを感じることをしっかり想定はしていた。だが、いくらストレッチしても体は硬く、何度ルーティンの素振りをしてみても、緊張感を払拭することができなかったという。

1番のピンチをしのぎ、7番までパーセーブを続けたが、ティショットがフェアウェイバンカーに捕まった8番でボギーが先行し、ついに守ってきた首位から陥落した。「前半にチャンスがあったのにバーディパットが決められなくて、自分で流れを作れなかったです。精神的に苦しくて気を抜けるホールは1つもありませんでした」と唇をかんだ。

プロの世界では“サンデーバックナイン”とも呼ばれる大事な上がり9ホールでは、ティショットが安定さを欠き、3つのボギーをたたいて優勝争いからも脱落してしまった。「13番ぐらいから集中力が途切れかけました。パッティングが決まらないのが、ショットにも影響してしまいました」。3月に高校を卒業しており、優勝すれば“史上初のアマ完全優勝”の記録より何より、プロ宣言できることが現実として重みを伴ってきたかもしれない。本人は「順位で悔しいというのではないです」と強調した。

「まだまだ練習が足りないと思いますし、気持ち的にも上を目指します」と背筋を伸ばし、この惜敗をいつの日かの栄冠につなげるつもりだ。次戦は、今月30日に開幕する「リゾートトラストレディス」(兵庫・関西GC)の予定。7月には「最終プロテスト」も控え、伸び盛りのホープに休んでいる暇はない。(福岡県福岡市/本橋英治)

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