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「一回り大きくなって帰って来られた」山内日菜子 史上最大の“下剋上V”から1年

◇国内女子◇アクサレディス in MIYAZAKI 事前(21日)◇UMKCC(宮崎)◇6545yd(パー72)

プロアマ戦を回りながら、山内日菜子は感慨を噛み締めていた。「18番ホールをゆっくり歩きながら、思い出してました。やっぱり大会用にセットされたら違うじゃないですか」

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QTランク181位という下部ステップツアー出場もおぼつかない立場で、地元宮崎出身ということもあり主催者推薦をもらった昨年大会。プロ8年目、シード経験もない伏兵がツアー初優勝を飾り“史上最大の下剋上”と言われた。会場のUMKCCはジュニア時代から馴染みが深く、このオフも週イチペースで回っていたが、いたるところに大会の看板とポスターがあり、スタンドが設置されると表情は一変する。

「私も奇跡と思ってますから。みんなが言ってくれるんです。“あの写真、かっこいいね”って。本当にうれしい」。後方から写した山内のショットに「奇跡は起こせる」の文字がデザインされた額縁が、クラブハウス内に飾られている。

ただ思い出に浸っているばかりじゃない。「この1年で、たくさん経験させてもらい、一回り大きくなって帰って来られたと思っています」。昨季は優勝後、8戦連続予選通過を果たし、その後の24試合で14回予選落ち。「出られるだけ出てやれ」と敢えて休みをとらず、夏場にバテて体力の現状を知った。オフに下半身メーンで鍛え直した体の成果は、今季出場3戦で「疲れはあっても、グダグダ感はない」と言い、飛距離は「確実に5ydは伸びている」と実感している。

プロ9年目の今季は初めて、シーズンイン前から年間スケジュールを組める。その最初の山場が今週だ。「宮崎が盛り上がってる感じがします。うれしいです。リラックスしてやりたいですね」。今年は有力選手の一人として、堂々とプレーする。(宮崎市/加藤裕一)

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