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ハートに火を付けた惜敗 2年半ぶりV宮本勝昌の心境の変化

◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 最終日(30日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(福島県)◇6961yd(パー72)

2年半ぶりの勝利は「喜んでくれる人たちのために」もぎ取った。首位と1打差から出た宮本勝昌が9バーディを奪い、大会コース記録に並ぶ「63」で通算22アンダー。ホ・インヘ(韓国)を1打差で振り切り、通算11勝目を飾った。

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最終局面での心境が一番落ち着いていた。後ろの組のホを、1打リードして迎えた18番(パー5)。1Wで会心の一打を見せた宮本は、フェアウェイから残り257ydの第2打で3Wを振り抜き、奥からの下り傾斜を使ってピンそば3mにつけた。

「決めたら体操の内村航平選手みたいに…」と、観衆をあおるパフォーマンスが頭をよぎったイーグルパットは外したものの、バーディフィニッシュに納得。中盤9番からの2連続バーディで単独トップに立ち、サンデーバックナインを優勢に進めたが「18番はこの緊張感の中では、ここ数年にはないくらい完ぺきなショットが続いた。交感神経なのか、アドレナリンが出たのか…集中力を高めた状態で打てた」と締めくくりに胸を張った。

通算10勝目を挙げた2014年「日本シリーズJTカップ」から2年半。「40歳を過ぎた選手はみな、もう優勝できないかもしれないと思う」という。ただ、懸命に試行錯誤を続けていたからこそ、巡り合わせがある。今年4月の「パナソニックオープン」で久保谷健一にプレーオフで競り負けた。1ホール目のティショットを左に曲げてOB。「結果的にハートに火が付いたかもしれない。このまま優勝できないのは悔しいと思った」と奮い立つ要因になった。

キャリアを振り返ると「僕は長いものに巻かれて成功してきた」と笑う。「ジャンボさん(尾崎将司)にかわいがってもらったり、石川遼がツアーに出てきたときに選手会長をやってテレビのお仕事をやらせてもらったり…。本当に運に恵まれている」。そう言うが、40代半ばに差し掛かっても猛練習の日々は変わらない。師匠の芹澤信雄が57歳になった今も、ひとり地元のコースで打ち込む姿、同門の藤田寛之が練習のやりすぎで疲労骨折する姿を見ていれば「僕としてはその2人に比べれば、練習は決して多くないと思っている」。ゴルフとの向き合い方は謙虚なままだ。

前回の優勝で得たシードが切れる年に、再び2年シードを獲得。「若いときには思わなかったけれど、優勝で、自分を支えてくださる方たちがすごく喜んでくれる。自分の活躍で恩返しができる。そういう心境の変化はある」。衰えていく体力と引き換えに、周囲への感謝の気持ちを得るベテランは、まだ強い。(福島県西郷村/桂川洋一)

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2017年 ダンロップ・スリクソン福島オープン

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