初の賞金王に輝いた池田勇太

11日に千葉県のグリッサンドゴルフクラブで開催される国内男子（JGTO）、国内女子（LPGA）、国内シニア（PGA）の対抗戦「日立3ツアーズ選手権」。今年の日本ツアーを盛り上げた総勢18人の役者がそろうが、その中に男子ツアー賞金王の池田勇太の名前がない。

今大会のJGTOの出場選手は原則、10月30日時点の賞金ランク上位3選手と会長の推薦した3選手の計6選手。JGTOは当然、その時点で賞金トップにいた池田にも出場を打診した。だが、池田は「申し訳ないけど、欧州の試合に出させてほしい」と、香港で今週開催されている「UBS香港オープン」の出場を理由に断ったという。

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今季は自身初の賞金王を熱望して、シーズン途中での海外試合を極力控えてきた。だが、世界ランク50位以内に与えられる来年の海外メジャー「マスターズ」に出場するため、10月30日時点で58位だった世界ランクの上昇を狙っていた池田にとって、香港の試合は恰好の舞台だった。

JGTOもこの判断を尊重し、出場選手から池田を除いた。池田はその後、1勝を挙げるなどし、世界ランクは右肩上がり。最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の終了時点で世界ランク34位となり、オーガスタへの切符を確実とした。そのため、欧州ツアー出場を取りやめた。

池田はJGTOに「欧州ツアーに出ないことになったので、3ツアーズに出られます」と伝えた。だが、出場選手の正式発表後だったため、丁重に“お断り”。JGTOは「今回は出られなくなったが、連絡をもらうなど協力の意思を示してくれた」と説明した。（千葉県成田市／林洋平）