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松山英樹に死角なし 後続に6打差で初の完全優勝へ

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目(12日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7246yd(パー72)

その背中は時間を追うごとに小さくなっていく。初日から単独首位を独走する松山英樹が7バーディ「65」をマークし、2位に6打差の通算20アンダー。10月「日本オープン」以来の国内ツアー連勝、2週前の世界選手権「WGC HSBCチャンピオンズ」に続く出場試合2連勝、自身初の完全優勝に王手をかけた。

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気温ひとケタの極寒の予選2日間から、秋晴れに転じた週末。6107人の観衆が詰めかけたムービングデーの序盤は忍耐力を問われる展開となった。1番で右ラフからの2打目をグリーン左ラフに打ち込み、2mのパーパットをねじ込む滑り出し。最初のバーディを決めた5番もショットへの不満からふくれっ面を浮かべ、6番(パー5)は3Wでの第1打を右の林に曲げた。

ギアチェンジしたのは、同組の韓国勢2人が忍び寄ってきた中盤だった。「1番と6番の(3mを沈めた)パーが大きかった」。8番で3mを沈めてバーディ。続く9番は1Wショットで同伴者に30yd以上の差をつけると、残り144ydの2打目を9Iで丁寧に距離を合わせ、ピンそば1mにピタリ。豪快さと繊細さを見せつけ、11番までに4連続バーディとした。

太陽が顔を出せば暖かさを感じ、陰れば肌寒さと体感気温が変化したこの日は、ポロシャツ姿からセーター、ベストと“お色直し”を繰り返したが、プレーが乱れる様子もない。「(感覚は)多少変わりますけど寒いよりマシ」。ラフからの3打目をLWでピンそば60cmにつけた最終18番(パー5)で、7つ目のバーディを決めた時には、後続との差は前日までの2ストロークから3倍に広がっていた。

見るものを呆れさせるほどのスコアメーク術を披露しても、松山は周囲の驚嘆などつゆ知らず、事もなげに言った。「調子から言えば、パープレーでもおかしくない。それでも、きょう20アンダーまでいけば2位との差も広がるので、(優勝の)チャンスも増えると思っていた。達成できてよかったです」。2004年にダレン・クラーク(北アイルランド)が樹立した大会記録は通算22アンダー(266)に、18ホールを残して迫ってみせた。

主戦場の米国から、この秋はアジアの試合を渡り歩くが、各国の芝質の違いは世界ランキング7位の24歳にとって、その都度立ち向かうべき試練。フェアウェイ上のボールがわずかに浮く日本の高麗芝に「慣れない」という。「自分の思い通りのスイングができれば関係ないと思っていたけど、なかなかうまくいかない。(米ツアー1勝の)今田竜二さんも言っていた。日本オープンの時よりも、ここのフェアウェイは難しい」。同大会でアマチュア優勝を遂げた5年前とは違う。ここはいまや“アウエー”。人知れず苦労があるが、それさえも捻じ伏せている。

10月の「日本オープン」、2週前の「WGC HSBCチャンピオンズ」も単独首位から出た最終日に逃げ切った。「ヨンハン(同組の宋永漢)は良いプレーをしていたので怖い存在。でも自分が伸ばせば関係ない。伸ばすことだけを考えてやりたいと思います」。3日間のスタッツではドライビングディスタンス(299.5yd)、パーキープ率(96.3%)、サンドセーブ率(100%)で1位。平均パット(1.6512)も2位。そして後続選手にも“白旗ムード”が漂う。死角も刺客も見当たらない。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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