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石川遼、初の兄弟タッグで2位発進も・・・胸中は複雑?

初の兄弟タッグで好スタートだ。国内男子ツアー「カシオワールドオープン」初日、ホストプロの石川遼は4バーディ、ノーボギーにまとめる「68」でプレーし、首位と1打差の4アンダー2位スタートを決めた。

2打目を“直ドラ”でグリーン手前のラフに運び、1つ目のバーディにつなげた前半18番(パー5)まではピンチの連続。「最近ずっと悪いアイアンショットが、まだ良くなかった」という不安のままに、14番(パー3)から4ホール連続でグリーンを外しながら、ショートゲームでリズムを築いて浮上の機会をうかがい続けた。

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14番では1打目をグリーン手前、15番は2打目をグリーン奥のラフにこぼしたが、いずれもアプローチで寄せてパーセーブ。17番も右ガードバンカーからピンそば30センチにピタリとつけ、巧みな小技でギャラリーを沸かせた。

1アンダーで折り返した後半に入ると、「タッチが合っていた」というロングパットが冴え渡る。2番(パー3)は手前から20m、6番は「AWを引っかけた」というミスショットの2打目から7m、8番(パー3)も手前から16mを決めて4つ目。「僕は本来、グリーンを外してからリズムを作っていくタイプ」というプレースタイルを体現し、ボギーなしで上位フィニッシュへとつなげた。

今大会は高校1年生の弟・航(わたる)さんをキャディに初めて起用。「良く頑張ってくれたし、二人三脚でできたと思う」と労いの言葉をかけ、航さんも「周りの選手に迷惑をかけないことが一番大事。そういう意味では良かったと思います」と安堵の表情を浮かべた。

その一方で、石川本人は好成績と比例して弟への注目が高まることに対して「航には普通の高校生でいて欲しいと思っているし、学校も楽しそう。あまり顔が大きく出てしまうことに不安はある」と声のトーンを低くする。「航もプロを目指して頑張っているし、僕もできることは応援したい。(弟の顔が出ることに)不安はあったけれど、キャディをやらせてあげたい気持ちが強かった」と心の葛藤を言葉に。2人で遂げた好発進にも、兄の表情で複雑な心情をのぞかせた。(高知県芸西村/塚田達也)

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