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宮里優作は若手の壁&海外勢のフタになった!「もう次を勝ちたくなっている」

頼もしい、分厚い壁だった。宮崎県のフェニックスカントリークラブで行われた国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」。単独首位から出た宮里優作が4番までに2ボギーを叩きながら、その後4バーディを決めて「69」(パー71)。連日のアンダーパーで通算14アンダーまで伸ばし、松山英樹藤本佳則に2打差をつけて今季初勝利、ツアー通算3勝目を飾った。賞金ランキングはキム・キョンテ(韓国)に次ぐ2位に浮上した。

小雨が芝を濡らした日曜日は大混戦になった。出だしの1番で3パットボギーを叩いた宮里は4番(パー5)でトラブル。ティショットを左の林に打ち込み、脱出に2打を要して2つ目のボギーを叩いた。

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悪い流れを断ち切ったのは、早々にリードを失ったそのホール。この日の朝、スーツケースを移動させた際に左手親指の皮膚を切っていた。患部を保護していた絆創膏を取り、時折流れる血には目もくれずプレーを再開。取り戻した普段の繊細な感覚を武器に、7番(パー5)で最初のバーディを奪うと「落ち着いてできるようになった。朝の練習からアイアンショットが良かったので、フェアウェイから打てればピンを狙えると思っていた」と勢いづいた。後半では3バーディ。逃げ切りの重圧が再び押し寄せたインは、3mを沈めた12番、4mを読み切った17番(パー3)のパーパットが光り、ノーボギーでまとめてみせた。

2年前「日本シリーズJTカップ」での涙の初勝利は最後にバタついた。昨年「東建ホームメイトカップ」では最終日のスタートホールから5連続バーディを奪う爆発力を発揮し、2勝目をさらった。そしてこの3勝目は、サンデーバックナインで精神面のさらなる成長を感じさせた。

「つばぜり合いの展開。すごく落ち着いて、強い気持ちでできるようになった。一緒に回っている藤本くんを見ながら『どんどんバーディを獲ってこい』と思えた。今シーズンずっと上位(今大会で9度目のトップ10入り)でやれていたことも、布石になった」。コーチである父・優さんとは会うたびに客観的な見え方と、自身のフィーリングとの“すり合わせ”をする。今月初旬の試合会場で「このまま行きなさい」と背中を押された言葉も支えになった。

若手の「壁になりたい」と自覚を口にしたのが前日。リーダーボードのすぐ下には、東北福祉大OBの後輩、松山と藤本の名前がある。「ホントに良かった…あっさり乗り越えられたらどうしようかと思った」。胸をなで下ろしたが「でも、もう次を勝ちたくなっている。また勝ちたいって思う。もう一回トライしたい気持ちがある」と覚え始めた勝利の味は、挑戦欲をいっそうかき立てる。

セベ・バレステロス(スペイン)、タイガー・ウッズをはじめとしたスーパースターが手にしてきたタイトル。「僕ら(日本ツアーの選手が)海外勢のフタにならなければならない。国内男子ツアーの良さを分かってもらうためにも」。松山から受け継いだチャンピオンジャケット。「ブカブカです。これで一番小さいサイズ…」と苦笑いしたその背中は、きっと大きい。(宮崎県宮崎市/桂川洋一)

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