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記録ずくめの栄冠へ 松山英樹が首位浮上

前日までの風は止み、Kochi黒潮CC(高知県)のクラブハウスから眺める大海原は、キラキラと日の光を反射して輝いている。体感温度も上がって過ごしやすくなった「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」2日目。賞金ランキング首位の松山英樹が、上がり10ホールで6バーディを奪って通算6アンダーへと急浮上。息を吹き返した“主役”がリーダーボードを駆け上がった。

8番までパーを積み重ねた松山が、きっかけとなったのは9番のセカンドショット。150ヤードを9Iでピンそば2メートルにつけると、“何か”をつかんだ。「1回上手くいったので、その後も同じような感じでいった」と、後半は流れに乗ってピンフラッグを攻め続ける。「9番からは、短いバーディパットが打てるようになった」と、パットの不安を好調なショットがカバーして、軽やかに18ホールを駆け抜けた。

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「最初の方はミスショットもあったけど・・・」という松山。「バーディが2つ、3つと獲れたので、そこからは大けがしないように短い番手を持ったら距離が合った。最後の方はうまくいきましたね」と、上機嫌でノーボギーのラウンドを振り返った。

14人抜きで首位タイに浮上した松山が今大会で優勝すれば、史上初のルーキー賞金王の誕生となるだけでなく、81年の倉本昌弘に並ぶルーキーとしては年間最多の4勝目。さらに、獲得賞金でも94年、96年の尾崎将司、01年の伊澤利光に次ぐ史上4人目の年間2億円突破となり、達成試合数は16試合目で史上最速となる。

記録ずくめの快挙に挑む松山だが、「勝ちたい気持ちはあるけど、その意識がありすぎても良くない」と、闘争心をあえて表には出していない。「今日みたいにゆっくりゴルフがしたいです」と、コースを見守る雄大な太平洋のように、どっしりと構えている。(高知県芸西村/今岡涼太)

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