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メジャー初優勝王手の松山英樹 前日の2ペナ「すごく気になった」

千葉県の総武カントリークラブ 総武コースで開催中の国内男子メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」3日目。4アンダーの4位タイから出た松山英樹が「67」をマークして通算8アンダーの単独首位に立った。今季2勝目、そして日本人選手としては最速となるプロ4戦目でのメジャー制覇に王手。しかし、4位タイから浮上を果たしたこの日は、その快挙にただ近づいただけでなく、苦い経験を乗り越える意味のあるムービングデーだった。

ラウンド後のインタビューで、松山は開口一番、前日の汚点について語った。「昨日、2ペナルティがあって、複雑な感じでスタートしました。その中でこういうプレーができて良かったです」。2日目の15番ホール、第2打を放つ直前にクラブフェースを地面に付けた瞬間、わずかにボールが動いたことに気付かず、そのままショットするルール違反を犯し、ホールアウト後に2罰打を受けた。「自分でやってしまったことは仕方がない」と気丈に語りコースを後にしていたが、心境はやはり穏やかでなかったという。

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「昨日は『なんで気が付かなかったんだろう』とか、色々考えました。(裁定は)覆らないし、仕方がないなと思ったんですけど、今日のスタート前にはすごく気になって・・・」。その出だしの1番、第2打をグリーン左のラフに入れ、アプローチを寄せきれずにボギーを叩いた。若き怪物と形容されても、キャリア初の経験は、21歳の心を確実に乱していた。

その後はホールを重ねるごとに平静さを取り戻し、快調にスコアを伸ばした。まず飛距離で他を圧倒し、2メートル以内のパットを普段通りしぶとく沈め続けた。

しかし17番では第1打を右に曲げて、木々の間からのセカンドショットを余儀なくされ、“問題の場面”と同じような状況に。「細心の注意を払わないといけないなと昨日感じた。ソールはしたけれど、ちょっと離れたところでしました」と、記憶は甦っていたという。「その結果、右ラフに行っちゃいましたけど」と苦笑いで続く一打を嘆いたが、「それを思い出してできたのが良かったと思います」。

失態と反省をしっかりと自分のものにして、堂々とトーナメントリーダーとなった松山。後続には4打差と大きなリードも手にした。19日(日)は、ツアーで初めてトップで迎える最終日。どんな結果が待とうとも、この経験もすぐに次への糧とするはずだ。(千葉県印西市/桂川洋一)

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