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ヒーローワールドチャレンジ
期間:12/03~12/06  場所: アルバニー(バハマ)

そのときが来ようとも…松山英樹、タイガー・ウッズへ抱く純真

ウッズがホスト大会で引退すらほのめかすコ ウッズがホスト大会で引退すらほのめかすコメント。松山英樹の受け止め方は

松山英樹が初めてタイガー・ウッズの姿を生で見たのは、小学生のとき。2002年の国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」でのことだった。地元愛媛から宮崎まで駆けつけ、自身のヒーロー像をその目に焼きつけた。時は経ち、松山はいまウッズと同じ米国PGAツアーの舞台に立ち、奮闘を続けている。

今週バハマで開催されている「ヒーローワールドチャレンジ」で、松山は前年に続き、出場18人の精鋭に選ばれたが、大会ホストであるウッズの動向にゴルフ界は、にわかに揺れている。腰の故障からの復帰は見通しが立たず、ウッズは開幕2日前の公式会見で「トンネルの先に光が見えない」と発言。引き続き行われたTIME誌のインタビューでは、キャリアの終わりについて「そうはなってほしくはないが、時期は来るかもしれない。覚悟はできている」と話し、引退示唆のニュースが世界中に波を立てた。

ウッズの腰の状態は、その言葉通りと受け止めていいようだ。今週水曜日に行われた前夜祭に出席した関係者はみな、メジャー14勝の王者がしっかりとした足取りで歩くことすら難しくなっている姿を、目の当たりにしたという。

松山にももちろん、復帰を望む素直な気持ちがある。ただフィールドに戻ればいいというわけではない。絶対王者として君臨したあの頃のような力を携えて。「いちファンとしては、復活して、ジャック・ニクラスの記録(メジャー通算18勝)を抜くようなゴルフを見たい。いままではテレビでしか見られなかったけれど、生で体感してみたいというのはある」

一方で“その時”が来ても、ウッズの決断をただただ尊重する心構えだ。「強かった頃のタイガーを僕は見てきた。もちろんダンロップフェニックスでも。けれど体調が良くなければ仕方がない。このまま引退しても、誰も文句は言わないと思うんです」

仮に第一線を退いたとしても、松山の胸には感謝の気持ちばかりが残る。「いまのところ、最後に優勝したときを僕は第1ラウンド、第2ラウンドで見ている。それは僕の中ではうれしいこと」。ウッズの直近のツアー優勝は2013年の「ブリヂストンインビテーショナル」。松山は2日間同組でプレーした。2日目には「61」のラウンドを見せつけられ、実力を肌で感じた。全盛期からは劣っても、それは紛れもない財産だ。

ひたすらに憧れたウッズから大会への招待を受けている現在の自分を「よく頑張ってきたな、とは少し思います」という。「でも今週の順位(3日目を終えて最下位)では『何をやってんだ』という気持ち。客観的に見られる自分がいたら、(自分を)褒めてあげたいとも思うけれど、トップにこんなに離されていたらそうもいかない」。間接的にでも、自分を育ててくれたスーパースターに報いたい、そんな思いも感じる。

「引退したとしても、僕のイメージが崩れることはない」。松山にとって、ウッズはいまも太陽だ。鉛色の雲がかかっても、水平線に沈むことはない。(バハマ・アルバニー/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち)
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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