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CIMBクラシック
期間:10/29~11/01  場所: クアラルンプールG&CC(マレーシア)

救済の理由は「殺人アリ」 マレーシア開催の米ツアー

木の根っこについた球を見て思案するブレン 木の根っこについた球を見て思案するブレンドン・デ・ヨング

マレーシアにあるクアラルンプールG&CCで開催された米国男子ツアー「CIMBクラシック」の最終日、珍しい場面に遭遇した。

プレーしていたのはジンバブエ出身のブレンドン・デ・ヨングで、見ると18番ホール左脇にある木の根元に、どうやら彼の物らしき球が止まっている。地面を這う木の根っこにくっついているために「このまま打ったら手を怪我するんじゃないのかな?」と思える厳しい状況だ。

だが、競技委員を呼んで何やら説明をしたデ・ヨングは、元の球があった場所から少し離れたところに“別の球”をドロップしてそれを打つと、元の球はほったらかしにしたままスタスタと次打地点へと歩いていってしまったのだ。

木の根っこだからといって救済は受けられないはずだし、アンプレヤブルをするにしても、元の球を置いたままなんておかしい…。いったい、何が起きていたのか?

デ・ヨングが去った後、素早く最初の球を回収していったマーカーに尋ねてみると「ファイヤーアント(火蟻)からの救済を受けたのだ」と言う。別名「殺人アリ」とも呼ばれるファイヤーアントは赤色をした攻撃的な蟻の一種で、噛まれると(実際は腹部から針を出して刺し、毒を注入するのだそうだが…)激しい痛みに襲われるという。

火蟻の巣があったため、救済を受けられたデ 火蟻の巣があったため、救済を受けられたデヨング。2つの球がある理由とは?

ホールアウト後、キャディに確かめると「木の根元にたくさんのファイヤーアントの巣があった。(球を動かせたのは)ラッキーだったね。普通の蟻ならダメだけど、ファイヤーアントから救済されることは知っていたんだ」と教えてくれた。

ゴルフルールでは、プレーヤーの身に特別な危険が迫る状況から球をプレーさせることは不合理であるとされている。そういった場合、球がスルーザグリーンにあるときは、危険がなくなり、かつホールに近づかないニアレストポイントから1クラブレングス以内に無罰で球をドロップすることができる。

デ・ヨングが競技委員と話しているときに、競技委員のズボンを払ったりしていたことも、元の球をそのまま残していった謎の行動も、理由を聞いて合点した。(マレーシア・クアラルンプール/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた)
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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