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涙に暮れた夜も…晩夏の箱根でイ・ボミ劇場ようやく幕開け

2017/08/20 18:18

苦しんだ先に手にした勝利に、涙を浮かべて喜んだ

◇国内女子◇CATレディース 最終日(20日)◇大箱根CC(神奈川)◇6704yd(パー73)

5月末のことだ。「リゾートトラストレディス」に出場していたイ・ボミ(韓国)は、毎晩のようにホテルの部屋にこもって涙に暮れていた。今季10試合目の日本ツアー出場だったが、未勝利が続いていた。「もう打つのが怖い。家に帰りたい」―。

大会を40位で終え、一時帰国のため奈良県の試合会場から関西国際空港へ向かう車中でも、ひとりヘッドフォンを着けた。まるで、周囲とのつながりを拒絶するかのように。それほど気分は落ち込んでいた。

不調を嘆きつつ、練習に励んだ。しかし、以降も思うような成績は残せず、目に見える手応えも得られない。清水重憲キャディは「完璧を求めるストイックさが、ときに自身のプレーを委縮させてしまう」と言った。2年連続賞金女王という重圧がスイングリズムのズレを生み、ショットのキレを失わせた。

「今年は勝てないんじゃないか」。7月には、そんな心中すら口にしていた。

復調の兆しが見えたのは、前週「NEC軽井沢72」の最終日だった。6バーディを量産し、7位で終えた。「とってもうれしかった。ショットが良くなった」

今週は初日を「68」とし、1年2カ月ぶりに首位発進。2日目も「70」と連日のアンダーパーをマークすると、兆しははっきりとした手応えに変わった。きっかけは、清水キャディが掛けた言葉だったという。

「悪いときは、何をしても良い方向にいかないときもある。練習を積んで、今は落ち込んでいても、はい上がったときに強くなる」

これを受けて、イは言う。「常に上位にいるには『一生懸命』をずっと続けなければならないけど、時には疲れる。いいことだけを考えてゆっくり、もう一回頑張ろうと思った」。

チームのサポートも心強い。「みんながどうしたらうまくいくかを考えて、何度も話し合った。自分のために頑張ってくれることがすごくうれしかったし、前を向くことができた」。苦しんだ末に手にした勝利。輝きを取り戻したイ・ボミ劇場が再び幕を開ける。(神奈川県箱根町/糸井順子)

糸井順子(いといじゅんこ)
某自動車メーカーに勤務後、GDOに入社。ニュースグループ内では紅一点の存在だが、荒々しいトーナメント会場へ日々取材に足を運ぶ。趣味は茶道、華道、料理、ヨガ。特技は巻き髪。チャームポイントは片えくぼ。今年のモットーは、『おしとやかに、丁寧に』。

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