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がん再発の恐怖と戦う24歳 笑顔で締めた日本初戦

2017/03/05 17:50

イ・ミニョンはがん再発の恐怖心と戦う

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 最終日(5日)◇琉球GC(沖縄県)◇6617yd(パー72)

「やっぱり5年は心配ですね」。今季から日本ツアーに主戦場を移した韓国のイ・ミニョンは、そう心情を吐露した。来週13日に25歳になるイは、若くしてがん再発の恐怖心と戦っている。

病魔に襲われたのは、2015年3月。中国で開催された欧州女子ツアー「ワールドレディスチャンピオンシップ」の際、急に激しい腹痛に見舞われた。血尿が出て「どんどんお腹も痛くなって耐えられなかった」と棄権した。「昔から風邪もひかないほど元気」という健康自慢だったが、強い異変を感じ帰国後すぐに病院に行った。

腎臓がん-。予想もしていなかった診断結果に言葉を失った。他の病院にセカンドオピニオンを求めたが、同じだった。自然と目から涙がこぼれ、両親に「こんな病気になってごめんね」と口にした。「死ぬのかな?」。その意識は脳裏から離れなかった。

進行度はステージ1で「手術をすれば90%助かる」と医師に言われ、メスを入れた。10日間の入院中は「本当に生きていられるのか」と眠れない日々が続いた。

リハビリを経て約1カ月で韓国ツアーに復帰した。「3カ月は休んでほしい」と医師や両親から言われたが、「ゴルフをしているのが幸せ」と自らの意思を貫いた。スイングをすると腹部に痛みは出たが、「やっぱり楽しい」と恐怖心をまぎらわすことができた。順調に回復し、16年7月には韓国ツアーで勝利した。

同ツアーでは計4勝。世界で活躍する同年代の韓国選手のように、かつては米国挑戦を夢見た。だが、「病気になっていつ再発するかもわからない中で、韓国から遠い米国に行く選択肢はなかった」と断念。「日本なら近いし、挑戦してみたい」と、昨年末の最終予選会を4位で突破した。

沖縄での日本デビュー戦は、通算6オーバー35位に終わった。「難しかったけど、楽しいツアー。これまでは結果を欲していたけど、今は結果よりもゴルフをできている喜びを感じる。昔は嫌いな人もいたけど、今はみんなと仲良くしたい。病気になって、色々考え方が変わった」と笑った。

それでも再発への恐怖心はある。「この病気は5年経過しないと安心できない」。笑顔の裏で、見えない敵との戦いは続いている。(沖縄県南城市/林洋平)

林洋平(はやしようへい)
1991年、横浜市生まれ、A型。大学卒業後の2015年にGDO入社。チーム内では最年少。トーナメント取材に行くが、自身のプレーは勉強中。当面の目標はドライバーをスライスさせないこと。大のビール党で、出張先の名物で晩酌するのが、ささやかな楽しみ。

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