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「宮里藍に憧れて」 メジャーV畑岡らは黄金世代となるか

10代のアマチュア選手たちの台頭が著しい。「日本女子オープン」でアマチュアとして史上初のメジャー制覇を成し遂げた畑岡奈紗(ルネサンス高3年)は、2014年4月「KKT杯バンテリンレディス」をツアー史上最年少の15歳293日で制した勝みなみ(18、鹿児島高3年)と同学年。さらに同じ「日本女子オープン」で初日から首位争いを繰り広げ、最終日を単独首位で迎えた長野未祈(千葉・麗澤高1年)は畑岡らの2学年下の15歳だ(最終順位は10位)。彼女らはみな、幼少期から宮里藍(31)の活躍を見て育った世代である。

東北高3年の宮里が「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で優勝したのは、13年前の2003年。小さな女子高生が並み居るプロたちを相手に果たした30年ぶりの快挙に関心が集まり、老若男女に愛されるキャラクターとしてファンが急増した。その時、畑岡は4歳だった。

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プロとして初優勝した翌04年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」の最終日は視聴率9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。05年シーズンにかけては、女子ゴルフの視聴率が2ケタを超えることは珍しくなくなり、プロ野球の巨人戦とも並び称されるほどの人気スポーツ中継となった。ちなみに、昨季の視聴率2ケタ越えは1試合、年間平均は5.9%(最終日、関東地区)。日曜日の夕方に女子ゴルフがテレビに映っていた家庭は、いまよりずっと多かったということだ。

日本ツアーで活躍した後、宮里は2006年に主戦場を米国に移した。09年7月「ザ・エビアンマスターズ」で米国ツアー初優勝を挙げると、翌10年には日本人として初の世界ランク1位に輝いた。当時で畑岡は小学校高学年の11歳。この世代は、物心ついたころに「藍ちゃんフィーバー」が起き、本格的にクラブを握りだしてからは「世界の宮里」となっていく過程を追ってきた。

現在17歳となった畑岡の憧れは、もちろん宮里だ。「小学生のとき『ワールドレディスサロンパスカップ』でサインをもらった」。米国女子ツアーに初出場した今年4月「スウィンギングスカートLPGA」の練習日に一緒に撮った写真は宝物だ。「アマチュアで出る選手は少ないのにすごいね」とかけられた言葉は忘れられない。「いつか同じ舞台で」と夢を描き、今年の米国ツアーの予選会を受験している。

7月の「ニッポンハムレディス」で2日目まで首位を守り8位に入った小祝さくら(18=飛鳥未来高3年)も、宮里に憧れた幼少時代を鮮明に記憶している。「お母さんが宮里藍さんの大ファンで、私も憧れていました。小さいときに、藍さんの出ていた試合をお母さんと観に行ったことを覚えています」。

勝は、ツアー初優勝後の14年5月「ワールドレディスサロンパスカップ」で宮里と同組になった。「隣で歩けるんですもんね!うれしすぎる」と無邪気にはしゃいでいた。今季は、単独首位で最終日を迎えた「ニチレイレディス」で2位と2勝目を逃した。「わたしは日本で圧倒的な存在にならなきゃいけないと思う」と、2勝目を挙げてすぐにプロ転向するルートを熱望している。

人気のあるトップ選手が出現し、若い選手たちが育つ。そんな好循環を見せているのが女子ゴルフ界を席巻する韓国だ。「朴セリキッズ」と言われる韓国の黄金世代がいる。「リオデジャネイロ五輪」で金メダルを獲得した朴仁妃(28)、元世界ランク1位の申ジエ(28)、賞金女王のイ・ボミ(28)らは、米ツアー25勝の朴セリ(39)に憧れた。イは「私たちのようなゴルファーがたくさん出てきたのも、朴セリさんの存在があったから」と話した。

宮里に憧れた種は、夢いっぱいに膨らんだつぼみとなった。これから、大輪を咲かせるだろうか。(栃木県那須烏山市/林洋平)

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2016年 日本女子オープンゴルフ選手権競技



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