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SNS炎上…ある女子プロのファンをめぐるつぶやき

米ツアーからスポット参戦したレクシー・トンプソンが「こんなに礼儀正しいファンは見たことがない」と、笑顔とハイタッチを振りまきながら優勝した国内女子メジャー「ワールドレディスサロンパス杯」。だが、その裏で同週に、ギャラリーの応援方法を巡って議論となり、SNSの更新をやめた女子プロがいたことはあまり知られていない。プロにとってファンは大事。だが、その距離感はいつも難しい。

ことの発端は、ワールドレディスの前週「サイバーエージェントレディス」でのことだ。そのプロは、選手仲間の間でも有名な“熱烈なファン”を持つ選手と同組になった。静寂に包まれたゴルフ場で、周囲の選手に配慮しない大声で声援を送り、応援している選手のプレーが終わると同伴競技者には関心を示さずに次のホールへと歩いて行く。

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「(応援されていた)その選手も“頭を抱えている”って言っていたし、そういうのはファンではないと思うから」

意を決したプロは、当のギャラリーに歩み寄り、直接「もう少し、ボリュームを下げて応援してもらえませんか?」と頼んだという。「『ま、いっすよ』みたいな反応で、そのあと少しボリュームは下がったけど、後半からはまた…」。当日の残りラウンドは、そのギャラリーからの冷たい視線を感じながら、針のむしろに座らされたかのような心持ちだったという。

女子ツアーがファンによって支えられていることは分かっているし、応援の仕方が自由なのも理解できる。自分に関心がなくても結構だ。ただ、周りの選手に迷惑を掛けるような応援方法はやめて欲しい。「1人でも2人でも、そういう応援をする人たちが、他の選手にも目を向けてみようと思ってくれたらありがたい」。そんな思いを、今回の経緯とともにSNS上に書きつづった。すると、予想していたとはいえ、賛否両論が入り乱れる事態となり、「ぶっ叩かれた」と炎上した。

SNS上の励ましには感謝しながらも、そのプロは「自分の本音を言ってはいけない世界なんだと思った」と傷心した様子で、ひっそりとSNSから姿を消すことを決断した。自らの言葉でファンに発信できるSNSは、魅力的なインターネット上のツールに違いないが、その扱いは難しい。直接コミュニケーションを取れるというメリットは、批判もフィルターされることなくぶつかってくるデメリットと背中合わせだ。

はからずも、大会史上最多となるギャラリーが詰めかけて、世界3位の実力者が驚きとともにファンのあり方を称賛した。「日本女子ツアーの美点」ともいうべき文脈で、ファンにスポットライトが当たった週の出来事だった。どこにでもあるトラブル、どこにでもある炎上…かもしれないが、ここに書き留めておきたい。(茨城県つくばみらい市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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2016年 ワールドレディス選手権 サロンパスカップ



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