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有村智恵「結果に対する怖さがなくなった」

プロゴルファーにとって、ゴルフがやりたくてもできないという状況は何にも増して辛いのは間違いない。昨年は震災の影響で中止された試合もあったが、練習は行えた。しかし、左手首を痛めた有村智恵にとっては、このオフは練習することさえままならないという危機的な状況だった。

12月と1月はほとんど球を打たずに、2月の宮古島合宿から少しずつ打ち始めた。球が打てないなら何をやるか?トレーニングはもちろんだが、有村は落ちそうになる精神を支えるためにも、知り合いのプロゴルファーや他競技のアスリートなどに多く会い、たくさんの話を聞いたという。

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有村は、視野を広げることにこの難局を乗り切る活路を見いだしていた。「ゴルフ人生にとってはマイナスかもしれないけど、自分の人生にとってはプラスなのかなと思ったり。ゴルフ以外の時間を楽しむようになったし、怖いものがなくなりました」。結果よりも過程、他人よりも自分。今まで多くの競争相手との中で成績を争ってきたが、人と違う時間軸で動いて自己と向き合い、評価基準も相対的なものから絶対的なものへと変化した。

有村によると、TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷は完治例があまりないのだという。だからこそ、自分が良い成績を残すことで、同じけがを抱える人たちを勇気づけることができるかもしれないという意義も感じている。昨年までの自分を越えること。有村が今年の目標に掲げる「自分のゴルフに集中する」という言葉は、そんな有村の価値観も表している。

「人間としては成長できていると思うし、一皮むけられたのかなと思います」。ゴルファーにとってのどん底を味わった有村は、そう胸を張る。プレーを見ただけではつかみにくいかもしれないが、今季初戦を戦う有村の内面は去年までとは大きく異なっている。(静岡県袋井市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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2012年 ヤマハレディースオープン葛城



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