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優勝争いの光と影。最終組に起きたトラブルの影響は・・・

2006/06/04 18:00

問題のシーンは14番のグリーン上で起きた。優勝争い真っ只中の最終組。ピン上5メートルに2オンした中田は、マークはしたもののボールを置いたままラインを読んでいた。その時、風と傾斜の影響で、ボールがするすると動き出し数メートル転がってしまった。中田はそのボールを拾い上げ、再び元の位置に戻してパットを行った・・・。

中田は振り返る。「その時は”あらっ”と思って半信半疑だったのですが、人のせいにしたらあれですけど、同伴競技者に聞くと『戻して打つんじゃない』って言われたので、そっかと思って。でも競技委員を呼べば良かったんですよね。自分の判断ミスです」。

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15番ティに向かう途中、競技委員がやってきて説明を求められた。ルール上は、ボールが止まった所からプレーすべきだったが、元の位置に戻してプレーしたことで”誤所からのプレー”と判断され、2打罰を告げられた。

伏線は大会初日からあった。大会関係者の間では「最近、女子の選手はマークをしてからボールを何度も置き直す場面を見かける。ルール上、ボールを置いた時点でインプレーになるのだから、違反にならないのか・・・」。当然この話題は競技委員にも届いていただろう。

罰を含め7アンダーとなった中田と2位の古閑との差は1打に縮まった。だが、続く15番・16番ですぐに連続バーディを奪った中田は、結局3打差で逃げ切りを決めた。「2打罰って言われたときは、頭に血が上って『めまい』がしました。今までなら気持ちの切り替えも出来なかったと思うけど、1勝して、自分の中の何かが変わったと思います。自信というか、精神的に弱気にならなくなりました」。

一方で追いかける古閑にとっても、この事件の影響は少なくなかった。

「私はマーカーだったので『どうしよう』と思いました。競技委員を呼ぶべきだったんですよね。自分の中では『これで勝てても面白くないな』と思いました。ルールを知らなかったんですよ。正直1打差になったってのもあったし、複雑でした。なんて言ったらいいのか……ほんとに複雑な心境でした」。

勝負のあやとは、こういうものなのだろう。中田は言う。「勝てたから笑ってられるけど、選手としては恥ずかしいミスを犯してしまいました」。強さと脆さ、成熟と未成熟が入り混じった優勝争いは、面白さは充分だった。



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