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上原彩子「え、私全英に行くんですか!?」

国内女子ツアー「カゴメ フィランソロピーLPGAプレイヤーズ チャンピオンシップ」が、7月24日(木)に開幕を迎えるが、その前日のプロアマ大会日。4月の「フジサンケイレディスクラシック」でツアー初優勝を果たし、現在賞金ランキング5位につけている上原彩子が、いつものようにパッティンググリーンで短い距離のパットを何度も繰り返し練習していた。

見ると足元には白いタオルが2つ折になって敷かれている。何のための練習方法か尋ねると「ずっと同じ地点に立ちたいんです。でも同じ場所に立ち続けると芝生が傷むと思いまして・・・」。芝生のことを心配した上原らしい配慮だった。

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その上原に「全英リコー女子オープン」の最終予選会にエントリーしているのか尋ねてみた。大会を主催しているLGU(Ladies' Golf Union)が発表している、最終予選会のエントリーリストに上原の名前が入っている。それもエントリーだけではなく、28日(月)に大会開催コースのサニングデールで行われるその試合のスタート表に、最終組スタートで掲載されていた。

それを聞いた上原は「え、それは何かの間違いです」。そこに現れたお姉さんのよしのさん、そのご主人で上原のマネージャー兼キャディを務める露木氏の2人が凍りついた。一瞬の間が空き「それ、実は間違いじゃないんです!」その瞬間、目を丸くする上原の横で、今度はこちらが事態を察知し凍りついてしまった。

「実は、知らないのは本人だけだったんです・・・」。本人には内緒でエントリーしていたのを、この場でバラしてしまった。気まずい思いのまま、露木氏に真意を尋ねると。「実は全英女子の最終締め切りが明後日なので、エントリーをしました」。上原は全英リコー女子の出場資格を争う国内での賞金ランキングで、僅か1人の差で獲得することができなった。出場を表明したランキング上位5名のうち、1人でもキャンセルが出た場合には、繰り下がりで出場資格が下りてくるのだが、その時点でエントリーをしていないと、全英に行きたくても受け付けてもらえない。その場合の事態も踏まえサポートする家族が上原に黙ってエントリーをしていたのだ。

上原本人は海外志向も強く、特にメジャーには出場したいと常々思っている。しかし、家族としては、予選会からの出場など考えてはおらず、しっかりと出場資格を日本で掴んでから挑もうと思っていた。したがって、予選会へのエントリーはあくまでも名前だけのもので、本人には知らせなくて良いと判断したことだった。昨年は他の選手が、違うメジャー大会ではあるが、同様の事態で出場資格があったのに出られないケースがあった。選手に気をもたせずに、試合環境の準備を整える。上原家のチームワークの良さに改めて関心させられた。(編集部:本橋英治)



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