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日本オープン圧巻V 松山英樹が母国のファンに残したもの

最終日も30分以上、ギャラリーの求めに応 最終日も30分以上、ギャラリーの求めに応じてサインを続けた松山英樹

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(16日)◇狭山ゴルフ・クラブ(埼玉)◇7208yd(パー70)

 「あー、疲れた!」。日が沈んで暗くなった午後6時半を過ぎて、ようやくクラブハウス前の迎えの車にたどり着くと、松山英樹は両手を挙げて背を伸ばした。「サイン疲れだな、きっと」。冗談めかして笑ったが、今週だけで松山が書いたサインは「5000枚」(本人概算)。日本のゴルフファンを感嘆させた芝の上のプレーだけでなく、松山はいつしか日本のトッププロとして、コース外でも献身的な役割を演じていた。

初の「日本オープン」タイトルを獲得した最終日も、メディア対応を終えるとサインを求めるギャラリー全員に丁寧に対応した。数百人に30分超。練習日から連日だった。サインを終えたとき、ようやく松山に「おめでとう」と言うタイミングがあり、同時に右手を差し出した。握り返してくれた松山の手は、いつにも増して温かく、柔らかだった。

2月の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」では、リッキー・ファウラーとのプレーオフを制して米ツアー2勝目をマークした。最終日は6万人を超えるギャラリーが訪れたが、多くがファウラーを応援した。その環境でも勝利をつかんだ松山だが、今週は大ギャラリーを味方につけた。

この背中を見て、多くの若者が世界へと続い この背中を見て、多くの若者が世界へと続いていくはずだ

「アメリカで、アウェーでやっている選手の気持ちが分かるというか、自分がホームみたいな感じでやりやすかった」。それは自ら求めた結果というよりも、ファンが自然に応援したい気持ちになった、という方が適切かもしれない。米PGAツアーの選手はファン対応が徹底している。PGAツアープレーヤーの松山にとっても、すでに当然になりつつある行為だが、母国で約11カ月ぶりに戦った日本のトッププレーヤーとしての行動は、ファンの心をつかんで離さなかった。

「これだけ応援してくれると不甲斐ないプレーはできないし、毎ホール埋め尽くされたギャラリーを見ると頑張ろうと思った。こんなに応援されることはなかなかないし、アメリカだと(ギャラリーが)誰に声援を送っているのか分からないことがあるけど、今回は僕の名前を呼んでくれたりしたので対応しやすかった」

松山が今回の日本オープンで見せたのは、力強いロングゲームと、卓越したアイアンショット、高度なショートゲームとパッティングだけではない。「日本のメジャーには勝ったけど、まだ世界のメジャーには勝っていない」と自らを鼓舞する高い志もあるし、何よりも“ゴルフの楽しさ”をファンに残してくれた。

練習日を含む5日間で訪れた4万6473人のギャラリーに加え、テレビ観戦した人たちの心にも、ワクワクやドキドキの種を植え付けたはずだ。いつかきっと、その種が芽吹いて、日本のゴルフ界を鮮やかに彩るときがくるだろう。(埼玉県入間市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた)
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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