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銀世界からグリーンへ 遠藤彰の挑戦

国内男子ツアー「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」が29日(木)、福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開幕。19歳でゴルフを始めた遅咲きのプロ、34歳・遠藤彰が首位に2打差の3アンダー、11位タイでスタートした。キャリアで初となるシード権獲得へ向け、初日をまずまずのポジションで終えている。

昨年末の予選会を20位で終え、今季はここまで8試合に出場してきた遠藤は、学生時代はアルペンスキーのエリートだった。日本代表候補選手としての将来を嘱望された逸材の一人で、2学年上には皆川賢太郎、2つ下に佐々木明といったスキー界を牽引する選手たちがいる。

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しかしカナダに単身留学中だった17歳の時、転倒から右ひざの靭帯を損傷した。手術を経て1年後には復帰したが、“全盛期”の自身の姿は見る影もなかった。「タイムが出なくなってしまって。恐怖心なんでしょうね。どこかで、怖がっていた」。

ゴルフとの出会いは、そんな時期。最初はリハビリの一環として、芝生の上で足腰を鍛錬するのが目的だった。プレーフィーが安いカナダのコースで、父から譲り受けた“お古”のドライバーやアイアンを振り込む日々が続き、半年で「90」を切った。ストックを、クラブに持ち替える覚悟を決めた。

ツアープレーヤー転向は2006年。10年にチャレンジツアーで1勝したが、ここまでのQT受験回数は11回に上る苦労を重ねている。世代でいえば、十分に中堅世代に突入。20代の若手の活躍が目立つ昨今においては特に、ゴルフ人生における出遅れの影響は、小さくないようにも思われる。

だが、そこに言い訳はない。スキーで成功を収めた仲間たちのことを「羨ましいとは思わなかった。頑張っているなあとは感じるけれど」と言う。新しい道で、後ろを振り返る暇もなく歩んできた時間にはプライドがあるからだ。

何度転んでも、そのたびに立ちあがってきたキャリアこそが、最大の武器。「ここにいるほとんどの選手は、ジュニアの頃にゴルフを始めている。でも、いま同じ舞台に立っているわけですから。スタートが遅かろうが、早かろうが、負けたくない」。スポーツマンらしい真っ直ぐな視線で、言い切った。(福岡県糸島市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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