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2012年 ザ・ロイヤルトロフィ
期間:12/14〜12/16 場所:エンパイアホテル&CC(ブルネイ)

ザ・ロイヤルトロフィ初開催 ブルネイって?

「タイから“どっちに、どのくらい”行ったところだろう?」。2012年の「ザ・ロイヤルトロフィ」の会場をブルネイと聞いたとき、石川遼の頭に浮かんだのはそんな疑問だった。確かに大半の日本人であれば、この国の位置や風土、文化をすぐに言葉にして並べられる方もそう多くはないはず。今年の欧州とアジアの、年に一度の対抗戦はそんな地が舞台だ。

正式名称ブルネイ・ダルサラーム国は、タイからは南西約1500キロに位置するカリマンタン島の北部にある。北は南シナ海、南はマレーシアに接し、国土は5765k㎡(三重県とほぼ同じ)、人口は約38万人の小さな国だ。

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時差1時間の日本からは直行便のチャーター機で往路、約6時間(現在は直行便がなく、シンガポール、香港などを経由)。空港に到着すると地域独特の高温多湿の空気に身を包まれる。しかし、首都バンダルスリブガワンへは車で10分程度の道を行くと、他の東南アジア諸国に比べ、その道路がしっかりと整備され、比較的安全運転の車が多いのが印象的。また、自転車やバイクはまったくといってよいほど見かけない。ちなみに、トンネルは空港からコースまでのフリーウェイの途中にある一つだけだそうだ。

ブルネイはかねてから豊かな国として知られてきた。15世紀以降、東西海洋貿易の中継地として繁栄し、「東洋のベニス」と讃えられた。1888年以降、長きにわたって英国の保護領にあり、20世紀の大戦時期の湾岸は大日本帝国の支配下にあった。英国から独立したのは1984年。その後は石油、天然ガスといった天然資源を元手に発展した。大卒初任給が平均で約20万円だというから、東南アジア諸国連合(ASEAN)で最高の生活水準というのもうなずける。市街地のレストランやファストフード店の値段も「日本より少し安い」といったところ。有名な水上集落に暮らす人々も、貧しいわけではなく、マレー民族の伝統を継承するが故。中にはシャンデリアが飾られている家屋もあるそうで、遠めに見て、古びた家の中から、ビシッとスーツ姿で決めた男性が出てきて驚いた。

国教であるイスラム教の文化が深く根ざす街にはヒジャブ(ベール)で頭を覆った女性の姿も多い。宗教裁判所など日本では見慣れない建造物とともに、巨大モスクがたくさんの礼拝者を受け入れている。ブルネイでは飲酒が禁止。外国人は制限つき(缶ビール12本まで、酒類のボトル2本まで)で持込みができる。それでも「どうしても・・・」という観光客などはお隣マレーシアまで車を走らせ、調達してくるケースもあるという。一方で、ハサナル・ボルキア国王が統治する国家は、医療費、教育費、税金が一切かからず、福祉も充実している。

ところでゴルフだが、2010年はアジアンツアー「ブルネイオープン」も開催されていた同国内に、コースは今大会の舞台であるエンパイアホテル&CCを含め5つだけ。様々なスポーツを好む国王は、ゴルフもお気に入りのひとつだそうだが、国民が最も熱狂するのがサッカーだ。過去にはユース世代の日本代表などが合宿地として利用。当時の中田英寿さんらが出場した練習試合では国立競技場が満員に膨れ上がったこともあるという。

それでも、今大会にはジュニアゴルファーの“エリート”たちが招待され、開幕前には出場メンバーのほか、青木功(アジア選抜チーム・プレーヤーコミッティーチェアマン)らのレッスンを受け、目を輝かせた。明日からの戦いは、彼らに大きな刺激を与える3日間となるだろうか。(ブルネイ・バンダルスリブガワン/桂川洋一)

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