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日本勢3人目の欧州ツアーVなるか 谷原秀人「本当に楽しい」

◇欧州男子◇ドバイデューティーフリー アイルランドオープンbyロリーファウンデーション 3日目(8日)◇ポートスチュワートGC(北アイルランド)◇7004yd(パー72)

9アンダー8位からスタートした谷原秀人が7バーディ、1ボギーの「66」をマークし、通算15アンダーとして首位に2打差の4位タイに浮上した。今季から欧州ツアーメンバーとして世界をまたにかける38歳が、海外ツアー初勝利のチャンスをつかんだ。

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鉛色の雲が吹き飛んだ青空の下、前日ベストスコアをマークした谷原がまた走り出した。打ち上げの第2打をピンそば1mにつけた序盤2番でバーディを先行させ、その後は4つのパー5で3バーディと、比較的距離の短い18ホールで確実にスコアを伸ばした。

「ロング(パー5)でバーディを取れたのが良かった」という一方で、中盤の踏ん張りも光った。10番で10mのバーディパットを最後のひと転がりで決めた後、11番ではフェアウェイからの第2打をグリーン奥のカート道までオーバーさせた。

ティからグリーンにかけて同じ方角を向く2つのホールで、同じ向かい風が吹いたはずだった。「10番は(2打目が)7Iで123ydしか飛んでいなかった。それで11番は139ydを6Iで軽く打ったら、あれですからね。なんじゃこりゃ…って」。ドロップした後の3打目は思うように傾斜を伝わず、カラーから4mを残したが、パターでこれをねじ込みパーセーブ。さらに続く12番では長いパットをショートさせた後、2mを沈めて再びボギーを回避した。

「きょうはグリーンが速かったなあ。ホールによってスピードがバラバラで、タッチが全然合わなかった」というコンディションをねじ伏せて好位置へ。プレーする国が毎週変わる欧州ツアーは、トラブルもつきものだ。今大会の練習日のこと、リンクスでのプレーを想定して5Wの代わりに使おうと考えていたロングアイアンが、ライ角を調整中に折れてしまった。「どっかから、適当なものを…」と会場で調達したピン社のモデルを慌ててテストし、実戦投入。「“即席”だよ。まだ(ショットが)曲がるから、全英までにシャフトを調整しないと」と笑いながら言う。

「こういう素晴らしい大会で、(松山)英樹も含めた良いメンツが出ている中での優勝争いが本当に楽しい」

欧州ツアーでの優勝となれば、1978年「コルゲート世界マッチプレー」、1983年に「欧州オープン」で2勝の青木功、昨年、米ツアーなども兼ねる世界選手権「WGC HSBCチャンピオンズ」を制した松山英樹以来、日本人史上3人目。1カ月半前の「BMW PGA選手権」では3位で惜敗も経験した。快挙はきっと、手の届くところにある。(北アイルランド・ロンドンデリー/桂川洋一)

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