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ノックスが上海で初優勝

劇的な一日となった世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」最終日。ラッセル・ノックスが欧州ツアー初優勝を遂げたほか、ダニー・ウィレットが「レース・トゥ・ドバイ」制覇のチャンスを大幅に広げた。

首位タイで最終日を迎えたノックスは、この日のシェシャンインターナショナルGCを「68」でラウンド。通算20アンダーまでスコアを伸ばし、2位のケビン・キスナーに2打差をつけて勝利を飾った。

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一方、早い時間帯にラウンドしたウィレットは10バーディ、ノーボギーの「62」と今週のベストスコアを叩き出し、瞬く間にリーダーボードを駆け上がって3位で大会を終えた。「レース・トゥ・ドバイ」で首位を走るロリー・マキロイとの差を縮めることに成功した。

この勝利により、初めてWGCの大会を制したスコットランド人選手となったノックスは、バックナインに入っても落ち着きを見せ、10番と11番で連続バーディを奪って2打差の単独首位へ抜け出すと、16番でこの日6つ目のバーディを奪って、完全に主導権を掌握した。

「これまでいつも、何となく自分の初勝利は大きな大会になるんじゃないかと思ってきたんだ。これまで何度か優勝に近づいたことはあったけれど、この優勝の実感が湧くにはしばらく時間がかかりそうだね」とノックス。

「信じられないよ。ずっと優勝したいと思ってきたけど、本当に果たせるかどうかは確かじゃないからね。世界中のツアーには信じられないくらいすばらしい選手が大勢いて、この舞台で勝ったのは、夢が現実になったというものだよ。まだちょっと信じられないね」

「心の奥底では、僕は勝てるだけの力はあると思っていた。もう一年くらい掛かると思っていたけどね。でも、今それが果たせて嬉しいよ」

「どんなレベルでも、勝つのは最も難しいことだけど、こうした大きな大会では勝ったことがないので、喜びもひとしおだよ。タフな戦いだったけれど、パットを入れ続けることができたんだ。そうなると、ゴルフはずいぶん楽になるからね」

米PGAツアーの2015年シーズンでは、プレーオフで3度涙をのんだキスナーにとって、今大会はまたしても2位に甘んじる結果となった。

最終日を「68」でラウンドしたロス・フィッシャーはウィレットに並ぶ通算17アンダーの3位タイで大会を終え、さらに1打差でブランデン・グレースダスティン・ジョンソンが続いた。
通算15アンダーの7位タイには、マシュー・フィッツパトリック、地元期待の李昊桐パトリック・リード、そしてこの大会の成績により世界ナンバーワンに返り咲いたジョーダン・スピースが入り、その1打差にマキロイを含む6人の選手が名を連ねた。

唯一第3ラウンドを回り終えなかったノックスは、18番でプレーを再開すると、このホールをバーディとして通算16アンダーとし、首位のキスナーに並んだ。

第4ラウンドが始まると、ウィレットが出だしから4連続バーディを奪って通算11アンダーまでスコアを伸ばし、ダニエル・バーガーに至っては出だしから5連続バーディを奪って首位の2人との差を3ストロークまで縮めた。最終日は好スコア続出の条件が整っていることが明らかとなった。

キスナーは出だしでボギーを叩いて単独首位の座をノックスに譲ると、ノックスは2番とパー5の3番でバーディを奪ってその差を広げた。上位ではジョンソンとフィッシャーも同様に2番と3番で連続バーディを奪っている。

ノックスとジョンソンは2人そろって4番をボギーとしたため、この時点では首位から3打差以内に10人の選手がひしめく大混戦となった。

好調を持続したバーガーとウィレットは前半を「30」として後半へ折り返すと、ウィレットが10番でこの日7つ目のバーディを奪った。この時点で2人とも通算14アンダーとして優勝争いの輪に加わることになった。

グレースは7ホールで5つのバーディを奪うチャージをかけ、8番を終えた段階で通算16アンダーとして、6番でバーディを奪ったキスナーと並んだ。

すると、ノックスが6番で3.6メートルのバーディパットを沈めて2打差の首位へ抜け出したが、ジョンソンが7番で精度の高い2打目のショットからタップインバーディを奪って応戦し、すぐさま首位とのギャップを1ストロークに戻した。

ウィレットはピンが奥に切られた難度の高い13番を巧みなショットで攻略してこの日8つ目のバーディを奪い、通算15アンダーとすると、続く14番でもバーディを奪ったことにより、首位との差を2ストロークまで縮めることに成功した。一方、8番でバーディを奪ったフィッシャーも通算16アンダーとして首位を追走する構えを見せた。

キスナーもパー5の8番でバーディを奪って首位から1打差のところまで追い上げたのに対し、ジョンソンはその8番で放った3打目がピンに当たって池へ落ちてしまったことにより、このホールをダブルボギーとして大きく後退した。

その後、ノックスが9番でボギーを叩き、フィッシャーが10番、グレースが11番でそれぞれバーディを奪ったことにより、4人が首位タイで並ぶ展開となった。

ウィレットが16番でバーディを奪ったことにより、一時首位グループが5人になる時間帯もあったが、ノックスが10番、11番と連続バーディを奪って、再び単独首位へと抜け出すことに成功した。

グレースは12番でボギーを叩いて後退すると、終盤の6ホールを2バーディ、2ボギーで回り、後半のスコアを「36」として優勝争いから後退した。

ジョンソンは14番と16番でバーディを奪ったが、首位との差はいかんともし難く、フィッシャーが15番でボギーを叩き、ノックスが16番でバーディを奪ったことにより、大勢は決した。

17番でバーディを奪ったフィッシャーは通算17アンダーで大会を終えた。9ホール連続パーとしていたキスナーが最終ホールでバーディを奪って単独2位の座を手にしたことにより、ウィレットは「レース・トゥ・ドバイ」で首位の座をつかみ損ねることとなった。

土曜日は「63」とコースで輝き放ったスピースだったが、期待されたチャージは実現せず、この日は前半をイーブンパーで折り返した後、14番と16番でバーディを奪うにとどまった。
フィッツパトリックは14番、16番、18番でバーディを奪い、ノーボギーの「67」で最終日をラウンドし、今季9度目のトップ10入りを果たした。

14番のダブルボギーで優勝の望みが潰えたリードは最終日を「70」で終えた。一方、出だし5ホールを4オーバーと出遅れた李は、16番と17番の連続バーディで地元ギャラリーを大いに沸かせ、「72」で大会を締めくくった。

大会直前は食中毒に見舞われたマキロイだったが、最終日は見事「66」でラウンドし、バーガー、セルヒオ・ガルシアトンチャイ・ジェイディーマーク・レイシュマンヘンリック・ステンソンと並ぶ11位タイで大会を後にした。

なお、この日はキム・キョンテが213ヤード、パー3の17番を3番アイアンでホールアウトし、今季欧州ツアー45回目のホールインワンを達成した。

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