プレーオフ2ホール目でバーディを奪ったアレクサンダー・レビがロス・フィッシャーを下して「ポルシェヨーロピアンオープン」を制し、ヨーロピアンツアー3勝目を挙げた。

初日から3日間続いた朝霧による遅延のため、大会が54ホールに短縮されるなか、フランスのレビは36ホールをノーボギーで回り、通算17アンダーとして4打差の単独首位でバートグリースバッハゴルフリゾートでの最終ラウンドに臨んだ。

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しかし、出だし5ホールで3つのボギーを叩いたレビは、同組のフィッシャーと1打差で最終ホールのティに立つことになり、緊迫したフィニッシュは必至の状況となった。

レビが最終ホールをボギーとしたことにより、勝負は18番でのプレーオフへともつれ込み、1回目は両者共にパーとして迎えた2回目に26歳のレビが下り6メートルのバーディパットを沈め、勝利をたぐり寄せた。

この優勝により、2014年に「ボルボ中国オープン」と、悪天候により短縮された「ポルトガルマスターズ」を制しているレビは、ヨーロピアンツアー史上、ポール・ローリーに次ぐ、72ホール、54ホール、そして36ホールで行われた大会を制した2人目の選手となった。

今季は初めの3大会で予選落ちを喫し、夏場は怪我により長期の欠場を余儀なくされたレビだったが、今月初旬に復帰して以降は、先週の「イタリアオープン」で7位タイに入るなど好調を取り戻していた。

「信じられない」とレビ。「18番でのパットはラインが見えたので、キャディに『これはいける』と言ったんだ。いい感じだったし、速さもつかんでいたので素早くパットしたんだよ」。

「2年間勝ちがなかったので、あまりにも良い心持ちがするね。すばらしいよ」。

「これがこれまでで最高の勝利だと言い切るのは難しい。でも、とても良い感じがするし、ここ数週間はこのためにハードワークを積んできた。先週は惜しいところまで行ったけれど、日曜に良いプレーができなかった。今週は何とか踏ん張ってこのトロフィーを手にすることができたよ」。

「フロントナインは良いプレーができなった。自分のゴルフではなく、スコアを考えてしまったんだ。辛抱強くプレーをし、バックナインに入るとプレーが大分良くなり始めたんだ」。

2番で12メートルのバーディパットをねじ込んで1番のボギーを取り戻したレビは、パー5の3番でもバーディを奪うも、その後の2ホールを連続でボギーとした。

その後、レビはパー5の8番でバーディを奪い、この日のスコアをイーブンパーに戻すも、フィッシャーが1番、3番、8番、そして9番でバーディを奪ってプレッシャーをかける展開となった。

両者共に10番をバーディとすると、パー5の12番でバーディを奪ったレビがティショットをピン側4.5メートルにつけた14番でもバーディ奪い、通算20アンダーとして頭一つ抜け出した。

15番は2人共にバーディとし、迎えた16番では、3パットのボギーを叩いたレビに対し、フィッシャーが6メートルのバーディを沈めたことで一気に2打差が縮まり、18番でレビがティショットを観客席に打ち込んだことでプレーオフは不可避となった。

「アレックスには脱帽だね。ポルトガルでも最後を上手くまとめたように、彼のようなすばらしい選手との勝負はいつだってタフなものになるんだ」とフィッシャー。「彼は出だしで少し躓いたので、僕とミカエル（ヨンゾン）はとにかくスタートからアレックスにプレッシャーをかける必要があったんだ」。

「フロントナインは完璧な感じだったので、後半もその調子で行ったんだ。とにかくできることは良いパット打つことのみで、今日は一つもショートしなかったので、それは良い兆しだね」。

ロバート・カールソンとミカエル・ヨンゾンのスウェーデン人コンビは、それぞれ最終日を「65」と「68」で回り、首位から3打差の通算16アンダーで大会を終えた。

8バーディ、1ダブルボギーだったカールソンに対し、4番目のリザーブ選手として水曜に出場の決まったヨンゾンは、フロントナインで3つスコアを落としながらも、11番からの6ホールで5バーディを奪う出入りの激しいゴルフを展開した。

通算15アンダーの5位にはオーストリアのベルント・ヴィースベルガーが入り、その1打後方には地元人気のマルティン・カイマーが続いた。カイマーから2打差の7位タイには、もう一人のドイツ人フロリアン・フリッシュ。さらに、リチャード・ブランドとマシュー・サウスゲートのイングランド人コンビ、フランスのグレゴリー・アブレ、スペインのエドアルド・デラリバ、そして南アフリカのジャン・ヒューゴが入った。