「オメガヨーロピアンマスターズ」は、3日目のクランスシュルシエレGCを見事「65」でラウンドしたスコット・ヘンドが1打差の首位で最終日を迎える展開となった。

1打差で首位を追う状況で3日目を出た豪州のヘンドは、バックナインに入って3打差の首位に立つも、終盤のアレックス・ノレンの攻勢と、ヘンド自身の最終ホールでのボギーにより、リードが縮まった。

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3日目「66」をマークしたノレンは通算12アンダーとし、ヘンドを1打差で追い日曜を迎えることに。両者は共に、今季ヨーロピアンツアーでの2勝目を狙っている。

通算10アンダーの3位には3日目「69」のリチャード・ブランドがつけており、その1打後方にはアレハンドロ・カニサレス、ミッコ・イロネン、アンドリュー・ジョンストン、そしてロマン・ランガスキューが続いている。

今季は「タイランドクラシック」で優勝し、リオ五輪では母国を代表して男子ゴルフ競技でプレーするなど、ヘンドは快調な2016年シーズンを送っている。

「とても良いゴルフができた」とヘンド。「いくつかチャンスをものにできなかったところもあったけれど、何個かパーセーブをしたことで、埋め合わせになったね。最終ホールでは、ボールがバンカーの間を通ってカートパスまで行ってしまったのがついてなかった」。

「たった1打差だけど、ないよりは良いよね。とにかく、今一度ソリッドなゴルフをプレーしたいと思っているし、できるかぎりパットを沈めてどこまで行けるか、というところだね」。

「できればアレックスと僕とで後続を引き離し、バックナインでの一騎打ちに持ち込みたいね」。

「これまで、もう少し勝っていてもおかしくなかったんだ。もっと勝てるチャンスはあったのに、まだ2勝しかしていない。僕は2回以上勝ちたいし、3勝、4勝、そしてそれ以上に勝利数を伸ばして行くことに貪欲なんだ。できる限り勝ちたいと思っている」。

ノレンはリオデジャネイロ行きこそ逃したものの、直近の5大会では、「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」での優勝を含むトップ10入りが3回と、思い出深い夏を送った。

ヘンドは難しい1番でバーディを奪って首位に並ぶも、2日目首位のランガスキューが5番でチップインを決めるなど、2つのバーディを奪ってヘンドを引き離した。

6番ではアイアンでティショットを打つ賢明なプレーを見せた43歳のヘンドは、2打目をピン側1.8mにつけて二桁アンダーとすると、同じホールでバンカーに捕まったランガスキューがボギーを叩き、両者が再び並ぶ展開となった。

6番ではパワーを封印したヘンドだったが、短いパー4の7番では1オンに成功し、2パットでバーディを奪うと、8番ではエッジから18mのバーディパットを沈めて通算12アンダーとし、2打差の単独首位に立った。

ノレンは9番でバーディを奪い、首位から2打差のグループに加わるも、10番でボギーを叩き、一方、ヘンドは10番をバーディとして34歳のノレンとのギャップを4打差に広げた。

2009年の大会王者であるノレンは14番でバーディを奪って3打差に詰めると、続く15番はともにバーディとし、17番ではノレンが15mのバーディパットを決めてその差を2ストロークとした。

18番で2人はティショットを右に外してトラブルに陥るも、ノレンがパーセーブに成功したのに対し、ヘンドはボギーでラウンドを締めくくり、勝負は僅差で最終日を迎えることになった。

イングランドのブランドは3番でバーディを奪うと、14番ではOB でスコアを落とすも、17番では粘りのバーディを奪った。

フィンランドのイロネンは、5ホール終了時点でこの日のスコアを4オーバーとするも、上がり2ホールで連続バーディを奪うなど、その後6つのバーディを奪ってバウンスバックに成功。スペインのカニサレスも、上がり4ホールで3バーディと、終盤にチャージを見せた。

フランスのランガスキューは3バーディ、3ボギーのイーブンパーで3日目をラウンドし、一方、イングランドのジョンストンは3バーディ、1ボギーで。ホールアウトした。

この日最小の「64」をマークしたスコットランドのデビッド・ドライスデールは、通算8アンダーでドイツのフロリアン・フリッシュと、豪州のリチャード・グリーンに並ぶ8位タイで最終日を迎えることとなった。