GCグートレーシェンホフで開催されている「BMWインターナショナル・オープン」初日は、かつての大会王者ダニー・ウィレット、そして同組のラファ・カブレラベローが首位に躍り出た。

大多数の出場者がケルンでの最高のコンディションを楽しむなか、同組の2人は「64」の8アンダーでこの日のラウンドを終え、大集団となった2位グループに2打差をつけた。

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2年前にこのコースで大会王者に輝いたウィレット。その際は全く異なったコンディションのなか、自身にとって欧州ツアー唯一の勝利を挙げた。

26歳のウィレットは先週の「アイルランドオープン」で3位タイに入るなど、好調のまま思い出深い地へとやって来たのだが、首を痛めたことにより大会前のプロアマの欠場を余儀なくされた。

もしイングランドのウィレットが違和感を覚えながらも傍目には気付かせないでいたのであれば、完璧なゴルフで首位を分け合った同組のカブレラベローの勢いに助けられてのことだったのかもしれない。

スペインのカブレラベローは最初の7ホールで4つのバーディを奪い、ラウンド序盤で集団を抜け出すことに成功。特にこの日は4つあるパー3のホールで3バーディを奪い、ショートホールでスコアを伸ばした。

パッティングが冴え渡ったウィレットは後半に入り5つのバーディを奪うチャージを見せた。最終ホールでは完璧な距離感を出した6メートルのパットを沈めてカブレラベローに並ぶことに成功している。

この2人に続く6アンダーグループは7人で形成。この中で目立ったラウンドを披露したのはアルバロ・キロスだった。途中、3連続バーディを奪い一時は首位に立ったこのスペイン人選手は、グリーン脇のラフに捕まったパー3の16番でこの日唯一のボギーを叩いた。

この他、トップから2打差のこのグループにはゲーリー・スタル、マイケル・ホーイ、グレーム・ストーム、アンディ・サリバン、エミリアーノ・グリージョ、そしてアンダース・ハンセンらがいる。

デンマークのハンセンは当時23歳だった6年前のこの大会でプレーオフの末にマーティン・カイマーに敗れており、そのカイマーは初めてこの地元の大会を優勝したドイツ人選手となっている。

ここGCグートレーシェンホフから30キロのところで育ったカイマーは、その後、有名選手となってこの大会で故郷に錦を飾った。彼にとっては2週間前に「全米オープン」を制して以来の大会出場となる。

朝早い時間のティタイムだったにもかかわらず詰めかけた大勢のギャラリーに対し、望むような素晴らしいラウンドは披露できなかったカイマーではあるが、初日を「71」でラウンドし、週末の優勝争いへ向けまずまずの位置につけた。

10番スタートとなったカイマーは、序盤で奪った2つのバーディを16番のダブルボギーで帳消しにしてしまい、18番でもボギーを叩いて前半を1オーバーで折り返した。

その後、3連続バーディを奪ったカイマーは瞬く間にスコアを2アンダーまで伸ばすも、2打目をガードバンカーへ入れた577ヤードの7番ホールでは、ライの悪さから1打でバンカーからの脱出はならず、このホールをボギーとして1アンダーで初日を終えた。

バックナインからスタートしたスウェーデンのロバート・カールソンは、前半を5アンダーで折り返し、更なる好スコアが期待されたが、後半は8番でのボギーの他は8つのパーが並び、首位から4打差で初日のラウンドを終えることとなった。

カールソンと同スコアで初日を終えた同胞のヘンリック・ステンソンは花粉に悩まされる一日となり、くしゃみが止まらなかった同組のビクトル・ドュビッソンは更にその症状が顕著であった。

そのドュビッソンはフェアウェイ左の長い芝生にボールを打ち込んだ12番であわやロストボールという災難に遭遇している。

しかし、キャディが同組のステンソンとベルント・ウィスバーガーにボール探しの了承を得るなか、ドュビッソンは9番ホールのティ付近でボールを発見し、なんとか大惨事を回避した。ドュビッソンは初日を1アンダーで終えている。