米国から欧州参戦。ツアー初勝利を飾ったP.ユーライン(Getty Images)

「マデイラアイランドオープン」最終日、落ち着いたゴルフを展開したアメリカのピーター・ユーラインがスコア「68」で回り2位に2打差でプロ初優勝を飾った。

最終組のマーク・テューロによる劇的なホールインワンにギャラリーたちは今日もこの素晴らしい会場でスリル満点の1日を味わった。しかしユーラインはバックナインで要所を決めて勝利に向かってひた走った。

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テューロの1打差の首位でスタートした最終日、ユーラインはスタートホールをボギーとしてしまうが、3番、4番ホールで連続バーディを奪いそれを帳消しにした。

2010年のUSアマチュアチャンピオンで大手ゴルフアパレルメーカー「アクシネット」のCEOウォルター・ユーラインを父に持つピーターは、4番ホール（パー3）でのテューロのホールインワンをただ見守ることしかできなかった。

ユーラインは7番ホールでバーディを奪った後、8番、9番ホールを連続ボギーとし前半を折り返した。しかし後半、11番ホールからの3連続バーディを含む4つのバーディを奪い通算15アンダーとし2打差で優勝を飾った。

8つのバーディを奪う猛チャージを見せたモルテン・オラム・マドセンも15アンダーで最終18番ホールを迎え、決着はプレーオフにもつれ込むかと思われたが、25歳のマドセンはこのホールを痛恨のダブルボギーとし、ユーラインが欧州ツアー16戦目にして初の栄冠に輝いた。

「本当に興奮しているよ」と23歳のユーライン。「あのバックナインでの連続バーディはとても良かった。モーテンもマークも素晴らしいプレーをしていたから、その中で頂点に立てたのは本当に嬉しい」。

「とにかく一生懸命にやったよ。今日はパッティングがすべてだったね。解き放つようなパットを心掛けた。そしてうまくパットが入りだしたんだ」。

「連続バーディの時はいくつか良いパットが決められた。17番ホールでモーテンも15アンダーであることを確認したよ。その時は優勝は少し難しいかと思ったけど、18番ホールのグリーンに上がった時に彼が後退したことを知った。勝てて本当に嬉しいよ」。

父親のアドバイスを受け入れチャレンジツアーと欧州ツアーでプロになることを決めたユーラインは、この決断が正しかったこと、そしてヨーロッパの地にて選手として、また人間として成長していることを認めた。

「去年の今頃は自分がプロでプレーするなんて考えてもみなかったよ。僕はとても苦戦していたからね。ゴルフは本当に不思議で面白いスポーツ。この1年でたくさんのことを学んだよ」とユーライン。

「苦戦している時はゴルフが本当に嫌になるけど、同時にそれはとても幸せなことでもあるんだ。僕にとっては少なくともそうなんだ。だからそれを乗り越えることができてとても幸せだよ」。

「ここではとても早く成長することができる。それがここに来た理由さ。ここまでとても良いプロセスで来ているよ。そしてそれがこれからも続くようにしたいね」。

自身キャリア13度目のホールインワンを決めた35歳のテューロは残念ながら優勝には届かなかったが、今季ツアー2度目のトップ5フィニッシュに喜んでいるだろう。

「とてもポジティブな1週間だったよ」とサンティアゴ出身のテューロ。「勝てた大会ではあったと思う。残り100ヤードからのボギーが3つもあった。それは痛かったね。でもピーターに敬意を表するよ。彼のバックナインは素晴らしかった。そして優勝するにはそれが必要だからね」。

「僕はそれができなかったけど、でも惜しいところまではいったね。だから非常にポジティブな気分だよ。今後出場する大きな大会でそれができるといいと思っている」。

最終ホールをダブルボギーとしてしまったマドセンは「67」で通算13アンダーとしテューロと並んで2位で大会を終えた。

過去に欧州ツアーで優勝経験のあるリース・デービスは「67」で回り5位タイに入り、チャレンジツアーランキングに大きく影響を与える今季のベストフィニッシュとなった。