今大会への想いを常々口にしてきた有村智恵。左手首に不安があった昨年は不本意な結果に終わったが、今年こそ！

東北高校OBの有村智恵にとって、宮城県は高校時代の思い出がたくさん詰まった準地元。そして「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」は、シーズンの中でも格別の想いを込める試合の1つだ。09年大会を制したときには涙を流し、昨年の震災を経て、その気持ちはいっそう強さを増している。

昨年は8月に痛めた左手首に不安を抱えながらの出場となり、予選突破は果たしたものの47位タイと上位に絡めなかった。しかし今年は、メジャー初タイトルを含めてすでに3勝。昨年とは異なり、優勝候補の最有力として宮城の舞台を踏む。「去年は自分の状態がベストじゃなさすぎたけど、今年は違う。結果を求められるところまできているし、もっと良い結果を出していきたい」。見据えているのは、09年に続く大会制覇だけだ。

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開幕前日に行われたプロアマ戦。舞台の利府ゴルフ倶楽部の関係者には高校時代からの顔馴染みも多く、「実家に帰って、家族と過ごしているよう」と、優勝への意気込みを胸に秘めながらも、ラウンド中はリラックスした表情が目立った。コースでは高校時代の先生やゴルフ連盟の関係者などジュニア時代からの恩人たちとも会い、「高校生に戻ったみたいに、甘えてしまうような、ホッとした気持ちになってしまいました」と表情を和ませた。

第2の故郷の雰囲気を楽しむのはこの日まで。「試合では切り替えていきたい」と表情を引き締め、明日から幕を開ける大一番に臨む。（宮城県利府町／塚田達也）